・駐日本ルワンダ共和国大使館
・アフリカ平和再建委員会(ARC)事務局長 小峯茂嗣
2022年4月1日現在、当団体では以下の組織形態で活動しています。
〇2つのメンバーシップ制度
・運営メンバー:代表・副代表・会計・企画係・広報係・人事係で構成。毎月、運営メンバーのみでミーティングを開催。
・イベントメンバー:本会議(年1回)・交流会(2カ月に1回)・勉強会(毎月)・パブリックイベント(不定期)に参加する。交流することが主目的。
虐殺が行われた教会の壁にかけられている一枚の布には次のような言葉が書かれています。
「あなたが私を知っていたら、あなたがあなた自身を知っていたら、こんなことは起きなかっただろう」
ルワンダにおいて、情報の主体的入手と、偏見を捨てた相互理解は非常に大きな意味を持ちます。我々にとって、それは人類の悲劇から目をそむけたという自責の念に対し、相手を理解し自分を伝えるという地道な活動からアプローチしようとするものです。そしてそれは紛争・貧困などの社会問題にのみ目を向けていくことを意味するものではないでしょう。国際協力において、問題ありきで先進国として支援することばかりを考えていては、依存関係をつくり返って発展を阻害してしまうことすらあり得ます。途上国が真に自律し主体的に自らの豊かさを築いていくには、ともに社会問題を考え取り組む「仲間」が必要なのです。我々は実際に生活している人々と交流し、彼らの現状・価値観・人生を知り、相互理解・尊重に基づき信頼関係を築く中で、ルワンダの‘Never again'に対し当事者意識を養うばかりでなく、「自由・平等・尊厳・持続可能性・寛容」の視座から真に豊かで平和な社会を考察し行動していく主体となるはずです。
近年世界で頻発する紛争における共通課題として宗教・民族対立があります。ルワンダにおいても植民地分離政策と虐殺におけるプロパガンダは人々の間に「憎しみ」と「偏見」を作ってしまいました。ルワンダの惨劇に対峙しようとする私たちは、「『偏見』を取り除き寛容な『人間同士』の関係づくりがひいては平和な社会を構築する」という信念から、学生会議という形で「相互理解」を理念に交流しています。会議では日本・ルワンダ両国の歴史や社会問題を広く議論し双方をより深く理解することで、両国のみならず人類の共通課題に向き合っていきます。
1994年のジェノサイドの後、ルワンダの平和構築において「和解(Reconciliation)」というものが重要なアジェンダの一つに位置づけられた。アメリカの国際政治学者ジョン・ポール・レデラックは、「和解」とは「関係の構築(Relationship Building)」であると示したが、JRYCが掲げる「相互理解」というものは、この「関係の構築」の基盤を構成するものといえよう。
JRYCは大学生の活動であり、職業人の持つプロフェッショナルな能力は持たない。
しかしその一方で、援助屋や商売人が見ようとしない、聞くことができない、伝えることができないモノに触れることができる存在である。
ルワンダのジェノサイドがなぜ起き、そこで何が行われたのかということを歴史という大きなスパンの中に位置づけ、それに多くの人々の目を向けさせる作業は、政治的、経済的利害もなく、組織という制約に縛られることもない大学生だからこそ立ち向かえることである。
そしてそれはルワンダでの100万の犠牲を弔い、将来の過ちを繰り返さないための方策の一つとなりえると考える。
日本ルワンダ学生会議・顧問 小峯 茂嗣
・渡航・招致に関する企画立案とそれに伴う助成金申請などの活動
・ルワンダと日本が抱える社会問題についての勉強会(本・論文・映画などによる)
・外部からルワンダ関係者の方を招いたイベントの不定期開催
・アフリカ系・国際協力系のイベント・セミナーへの参加
・写真展・映像上映会・本会議報告会などによる周知活動
・定期的なルワンダ側メンバーとのオンライン交流会